プレドニン錠

プレドニン錠5mg

商品名 プレドニン メーカー 塩野義 保険薬価 5mg 1錠 9.70円
海外評価 5.5点 1日量 5~60mg1~4分服
分類 ステロイド薬(副腎皮質ホルモン)

処方目的・適応

副腎皮質ステロイド薬は炎症を抑えるのに使われます。その適応症は,簡単なかゆみからがんに至るまで無数にあるといえます。副腎皮質の働きが悪いためおこるアジソン病などに使用されるだけでなく,関節リウマチ,膠原(こうげん)病,ぜんそく,ネフローゼ,乾癬,薬疹,血液障害などに多く使用されます。

解説

副腎皮質から分泌されるコーチゾンというホルモンの多彩な働きが注目され,各種の副腎皮質ステロイドが合成され,臨床的に使用されています。
現在,日本で発売されている副腎皮質ステロイド薬は,酢酸コルチゾン,ヒドロコルチゾン,酢酸パラメタゾン,デキサメタゾン,トリアムシノロン,ベタメタゾン,プレドニゾロンなどです。

薬のなかでも,使い方が最もむずかしいものの一つで,細菌による感染症を誘発したり,胃・十二指腸潰瘍,糖尿病,副腎機能の低下,精神障害などをおこすことがあるので,次のことに注意します。

(1)他に適当な治療法があるときは,副腎皮質ステロイド薬はなるべく使わないようにします。

(2)本剤を服用しているときは,副作用の出現に十分に注意し,ストレスにさらされないようにし,服用中に事故にあった場合は,すぐに処方医に連絡します。

(3)急に服用をやめると,熱が出たり,頭痛,食欲不振,脱力感,筋肉痛,関節痛,ショック症状がおこることがあるので,自分勝手に服用を中止してはいけません。

使用上の注意 – プレドニン

一般的注意
*プレドニゾロン(プレドニン)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴

(2)特に慎重に服用すべき場合(原則禁忌,処方医と連絡を絶やさないこと)……有効な抗菌薬の存在しない感染症,全身の真菌症/消化性潰瘍/精神疾患/結核性疾患/単純疱疹性角膜炎,後のう白内障,緑内障/高血圧症/電解質異常/血栓症/内臓手術直後/急性心筋梗塞の前歴

(3)慎重に服用すべき場合……感染症/糖尿病/骨粗鬆症/腎不全/甲状腺機能低下/肝硬変,脂肪肝/脂肪塞栓症/重症筋無力症/高齢者

(4)食事……服用中は,カリウム,ビタミン,タンパク質に富んだもので,脂肪,糖質,塩分の少ないものをとるようにします。

(5)水痘・麻疹……本剤を服用中に水痘(水ぼうそう),麻疹(はしか)に感染すると,致命的な経過をたどることがあるので,十分な注意が必要です。

(6)急な服用中止……連用後,服用を急に中止すると,ときに発熱,頭痛,食欲不振,脱力感,筋肉痛,関節痛,ショックなどの離脱症状が現れることがあるので,自己判断で中止してはいけません。離脱症状が現れた場合は,ただちに処方医へ連絡してください。

(7)生ワクチン……服用中,あるいは服用中止後6カ月以内の場合は,どんな生ワクチンでも接種してはいけません。服用中の接種で神経障害,抗体反応の欠如がおこったという報告があります。

(8)服用中の妊娠……妊娠に気づいたら,すぐに処方医に連絡を。動物実験で催奇形(さいきけい)性が報告されています。

(9)その他……
・〈妊婦→未確立・有益のみ〉〈授乳婦→回避・授乳中止〉

副作用の注意

重大な副作用
副腎皮質ステロイド薬の代表である,プレドニゾロンやヒドロコルチゾンには以下のような重大な副作用があります。また,他のステロイド薬を処方された場合でも同様の注意が必要です。

(1)細菌などに対する抵抗力が落ちて,誘発感染症や感染症の増悪がおこることがあります。

(2)糖尿病や続発性副腎皮質機能不全がおこることがあります。

(3)消化管潰瘍,消化管穿孔,消化管出血がおこることがあります。

(4)膵炎がおこることがあります。

(5)うつ状態などの精神変調がおこることがあります。

(6)骨粗鬆症,大腿骨や上腕骨などの骨頭無菌性壊死,ミオパチーなどがおこることがあります。

(7)連用によって眼圧上昇,緑内障,後のう白内障,中心性漿液性網脈絡膜症・多発性後極部網膜色素上皮症がおこることがあります。

(8)血栓症がおこることがあります。

(9)心筋梗塞,脳梗塞,動脈瘤がおこることがあります。

(10)硬膜(こうまく)外脂肪腫が現れることがあります。

(11)アキレス腱などの腱断裂がおこることがあります。

その他副作用

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹など)

(2)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……月経異常,クッシング症候群様症状/下痢,悪心・嘔吐,胃痛,胸やけ,腹部膨満感,口渇,食欲不振,食欲亢進/多幸症,不眠,頭痛,めまい/筋肉痛,関節痛/満月様顔貌,野牛肩,窒素負平衡,脂肪肝/むくみ,血圧上昇,低カリウム性アルカローシス/網膜障害,眼球突出/白血球増多/ざ瘡,多毛,脱毛,色素沈着,皮下溢血,紫斑,線条,かゆみ,発汗異常,顔面紅斑,脂肪織炎,創傷治癒障害,皮膚・結合組織の菲薄化・脆弱化/発熱,疲労感,ステロイド腎症,体重増加,精子数およびその運動性の増減,尿路結石

他の薬剤使用時の注意

(1)併用すると本剤の作用を弱める薬剤……バルビツール酸誘導体,フェニトイン,リファンピシン

(2)併用して服用中,本剤を減量すると中毒をおこすことがある薬剤……サリチル酸誘導体(アスピリンなど)

(3)本剤との併用で作用が弱まることがある薬剤……抗凝血薬(ワルファリンカリウム),経口糖尿病薬(糖尿病用薬(スルフォニルウレア系)),インスリン

(4)併用による障害……(1)利尿降圧薬(カリウム保持性利尿薬を除く,)との併用で低カリウム血症が現れることがあります。(2)活性ビタミンD3製剤(アルファカルシドールなど)との併用で,高カルシウム尿症,尿路結石が現れることがあります。(3)非脱分極性筋弛緩薬(臭化パンクロニウム,臭化ベクロニウム)との併用で,筋弛緩作用が減弱または増強するとの報告があります。

(5)併用すると本剤の作用を強める薬剤……エリスロマイシン

(6)副腎皮質ステロイド薬(大量服用)と併用すると,シクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告があります。

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