犬の悪性リンパ腫(リンパ肉腫)
記事掲載日:2007年11月19日記事修正日:2007年12月10日
悪性リンパ腫(リンパ肉腫)は、体の免疫をつかさどるリンパ球ががん化する病気で、血液のがんの一種です。犬の場合は、体表のリンパ節が腫れる「多中心型リンパ腫」が大半で、6~7歳以上の中高齢犬に多く発生します。
主な症状
リンパ節が腫れる
しこり・はれができる
元気がない・すぐ疲れる
食欲が落ちる
息が荒い(呼吸が苦しそう)
咳をする
下痢をする
吐く
犬の悪性リンパ腫の【症状】
症状はさまざま。体表のリンパ節が腫れるのは「多中心型」
リンパ腫は、体のどこのリンパに異変が起こるかで症状が異なります。あごやわきの下、足のつけ根などのリンパ節がはれる「多中心型リンパ腫」の場合には、元気がなくなる、食欲の低下などが見られます。胸腺のリンパ節がはれる「縦隔型リンパ腫」の場合には、呼吸困難やせき、チアノーゼなどが見られます。腸管などのお腹のリンパ節がはれる「消化器型リンパ腫」の場合には、下痢や嘔吐などが見られます。「皮膚型リンパ腫」の場合では、皮膚に大小の丘疹(腫瘤)や赤い斑点、脱毛などが見られます。皮膚型は、皮膚に腫瘍ができる脂肪腫や肥満細胞腫などのほかの腫瘍や皮膚炎などと見分けがつきにくいうえ、しこりが消えても再発することがあるので要注意です。
犬の悪性リンパ腫の【原因】
原因不明。リンパ腫全体の80%が「多中心型」
リンパ腫が発症する原因は解明されていません。先に触れた4つのタイプのリンパ腫のうち、もっとも多いのが「多中心型リンパ腫」で、リンパ腫全体の80%以上を占めます。犬種ではゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、ボクサー、バセット・ハウンド、セント・バーナードなどがリンパ腫になりやすい傾向があり、このため遺伝的な要因も考えられています。
犬の悪性リンパ腫の【治療方法】
副作用に注意しながら抗がん剤を投与する
リンパ腫の治療は、化学療法(抗がん剤投与)が効果的です。しかし、副作用が強いため、リンパ腫のタイプや症状をよく検査したうえで、使用する薬剤を決定します。抗がん剤によって的確な治療を行えば、リンパ腫のはれはなくなり、健康な状態で延命することができます。
犬の悪性リンパ腫の【予防方法】
早期発見・早期治療が大切。6~7歳になればボディチェックを
リンパ腫は、原因がはっきりしないため予防は困難です。したがって、早期発見と早期治療が何より大切です。6~7歳の中高齢犬で、とくにかかりやすいといわれる犬種を飼っている場合は、日頃からあごやわきの下、足のつけ根などのリンパ節に、はれやしこりがないか、愛犬のボディチェックをするようにしましょう。
猫の悪性リンパ腫
悪性リンパ腫は猫に一番多いガンで、猫の飼い主さんは是非知っておいた方が良い病気でしょう。
リンパって?
まず、リンパというのはどういったものでしょう。
これはリンパ球と呼ばれる免疫に関係する血球や、リンパ節、脾臓、肝臓、消化管、骨髄などの組織のことを言います。
つまり、これらの組織がないと体を守ることが出来ないんですね。
これらの場所の細胞が増えまくってしまう病気、これがリンパ腫なんです。
しかもこうして増えまくった細胞は、実際の機能を果たせませんので、
免疫には何の役にも立ちません。
悪性リンパ腫の原因
多くは猫白血病ウイルスが原因だと言われています。
また、このウイルスがリンパ腫を引き起こすことは明らかになっています。
他には猫エイズウイルスにかかっている猫も発症の危険性は高いといえるでしょう。
他のガンのように、自分の細胞がガン化して起こることもあります。
ウイルスに感染している猫は若齢(平均3歳くらい)で発症し、ウイルス以外では老齢での発症が多いです。