日本さい帯血バンクネットワーク

日本さい帯血バンクネットワーク

白血病や再生不良性貧血などの治療法には、骨髄液を移植する骨髄移植がよく知られています。現在、出産時に得られる『臍(さい)帯血(=へその緒と胎盤に含まれる血液)』を移植することでも同様の効果が得られることが知られています。

 平成10年1月より、国(厚生省)は臍帯血移植事業を進めていくための検討会(臍帯血移植検討会)を設置し、公開の場における審議を重ねた結果、平成11年8月に「日本さい帯血バンクネットワーク」を設立し、財政支援をすることとされました。 

 日本さい帯血バンクネットワークは、それぞれ独立した組織である全国各地のさい帯血バンクが共同で5年間に2万個のさい帯血を保存することを目標としており、さい帯血移植に必要なHLA(白血球の血液型)情報の全国一元管理および適合さい帯血の公開検索など、移植が公平かつ安全に行われるための事業を行うことを目的として設立されました。

 ネットワークでは、これまで各さい帯血バンクごとに管理されていた、保存さい帯血の情報(移植の可否を決めるHLA型、細胞数など)を共有管理し、移植を必要としている移植医療機関および主治医が検索を行えるコンピューターシステムを開発しました。これまで患者さんに適合するさい帯血の検索は各バンクごとに行われていましたが、全国的ネットワークでの検索が可能になり、より多くの移植希望者に治療機会を提供しています。

 今後は、採取・保存方法についての標準化および感染症に対する対策の検討など、より安全なさい帯血の保存と提供を目指して事業を行うことを目的としています。

1982年 中畑龍俊氏がさい帯血中に造血幹細胞を発見
1988年 フランスで世界初のさい帯血移植を実施
1991年 日本骨髄バンクが発足
1994年 東海大学で日本で最初のさい帯血移植(血縁者間)
1995年 わが国で最初の神奈川臍帯血バンク設立
1997年 横浜市大病院でさい帯血バンクを介した最初の非血縁者間さい帯血移植
1998年 厚生省(当時)が臍帯血移植検討会を設置して中間まとめ発表
1999年 日本さい帯血バンクネットワーク発足で公的さい帯血バンク事業開始
2001年 非血縁者間さい帯血移植が500例を突破(10月)
2003年 非血縁者間さい帯血移植が1,000例を突破(6月)
2004年 日本さい帯血バンクネットワーク「設立5周年大会」を開催(10月)
非血縁者間さい帯血移植が2,000例を突破(11月)

バンク名称 京阪さい帯血バンク 設立 平成14年1月7日
所在地 〒536-8505 大阪市城東区森之宮2丁目4番43号
電話番号 06-6962-7056
FAX番号 06-6962-7652
代表者名 正岡 徹
事務担当者名 松本 加代子
沿革 1995年11月 兵庫医科大学、関西医科大学、奈良県立医科大学の3施設により近畿臍帯血バンクが発足する。
1996年8月 京都府赤十字血液センター、京都府立医科大学が参加。
1997年1月 大阪大学医学部第三内科が参加する。
9月 最初の臍帯血供給を行う。以後、京都府赤十字血液センターが中心となり、1999年1月までに5例の臍帯血提供を行う。
1998年4月 大阪府赤十字血液センターが参加する。
1999年4月 兵庫さい帯血バンクが独立する。
2002年1月 京都府赤十字血液センターおよび大阪府赤十字血液センターを分離保存および検査施設とした京阪さい帯血バンクを設立する。
3月 京阪さい帯血バンクを会員組織に改組する。
5月 近畿臍帯血バンクを解散する。
2003年3月 日本さい帯血バンクネットワークに入会する。

https://www.j-cord.gr.jp/ja/index.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください