分子レベルでの寛解の確認

【リアルタイム定量PCR法とは】

リアルタイム定量PCR法は、PCRによる増幅反応をリアルタイムにモニタリングし、サンプル中に存在するDNA、RNAの量を定量的に測定する方法です。あらかじめ決められたサイクル数でのバンドの有無(濃淡)によりPCR産物量を測定するPCR(RT-PCR)法に比べて、(1)高い定量性、(2)高感度、(3)広いダイナミックレンジ、(4)高い再現性を得ることができます。

また、リアルタイム定量PCRには以下に示すようにいくつか方法があります。

1.絶対定量
既知のコピー数を含んだ標準サンプルを用いて検量線を作成し、測定対象サンプルのコピー数(絶対量)を測定する方法です。

2.相対定量(標準サンプルによる検量線法)
目的の遺伝子(ターゲット遺伝子)と内部標準遺伝子(リファレンス遺伝子)の相対値を算出し、サンプル間の比較を行う方法です。標準サンプルを用いて、遺伝子ごとに検量線を作成(内部標準遺伝子も含む)し、また、サンプルにより最適な内部標準遺伝子を選択する必要があります。

3.比較Ct法(ΔΔCt法)
比較Ct法は基準となるサンプルと比較して、未知サンプルが何サイクル早く、あるいは何サイクル遅くThreshold Lineに達するかに注目して相対定量する方法です。1サイクルの検出の違いで2倍量の差となる、という理論を使用します。検量線作成が不要なので多サンプルを処理できるというメリットがありますが、ターゲット遺伝子と内在性コントロール遺伝子のPCR効率がほぼ等しいことを確認する必要があります。

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