R-CHOPの7年経過結果
米国臨床腫瘍学会(ASCO)の2008年年次総会が米国イリノイ州シカゴにて開催されましたが、前治療歴のない低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫の患者さんに対する、R-CHOP療法の国内臨床第2相試験に関する、7年の経過観察の結果が発表されました.
要するに、R-CHOPよりリツキサンを先に投与してからCHOPした方が、短期的には良い結果が得られるが、長期の生存率は良いとは言えないので、寛解後の地固め療法が必要と言うことでしょう。 やっと7年の結果が出てきたと言うことで、あと数年すればもう少しはっきりした結果が出ると言うことです。
◇NHL-R‐CHOP療法で高い寛解率
「マブセラ」(日本名「リツキサン」、一般名:リツキシマブ)による治療を受けたアグレッシブ非ホジキンリンパ腫(NHL)患者の転帰を、7年間にわたって追跡したフォローアップ解析が発表された。成績では、化学療法(CHOP療法:シクロホスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン+プレドニゾロン) を受けた患者の生存率が36%だったのに対し、マブセラを加えた治療法では53%だった。第III相試験を行ったロシュでは、「マブセラは、生存期間を有意に延長する」としている。
NHLは世界で100万人が罹患しており、毎年36万人が死亡。患者の約4割がアグレッシブ型で、治療しなければ半年以内に死亡してしまう。この解析は、フランス、ベルギー、スイスなど86施設、60~80歳の約400人の患者を対象に行われたもので、解析対象となったのは化学療法群197人、マブセラ群202人。
その結果、マブセラ群の半数以上が試験から7年過ぎた段階で生存。7年目で寛解していた割合も、化学療法群29%に対し、マブセラ群は52%と優れた成果が得られている。
http://www.yakuji.co.jp/ 薬事日報より