Btk 選択的阻害剤 PCI-32765 の第I相試験を開始

B細胞性非ホジキンリンパ腫患者でBruton’s tyrosine kinase選択的阻害剤の第I相試験を開始

 米Pharmacyclics社は4月13日、再発性または治療抵抗性のB細胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)患者の治療薬として、Bruton’s tyrosine kinase(Btk)を選択的に阻害する経口薬PCI-32765の安全性と忍容性を評価する第I相用量増加試験を開始したと発表した。本剤はヒトで試験を行う初のBtk選択的阻害剤で、同社の臨床開発では4番目の製品となる。

 NHLはリンパ腫の中では最も罹患率が高く、米国国立癌研究所(NCI)の推定によると、米国では2008年に6万6000人が新たにNHLと診断され、1万9000人が死亡した。

 BtkはX連鎖無γグロブリン血症(XLA)で破壊される遺伝子である。XLA患者の血流には成熟したBリンパ球と免疫グロブリンが欠如しているが、それを除けば患者は元気である。したがってXLAには、B細胞が介在する疾患を安全に阻害するため、Btkを標的とする新しい治療薬の開発が臨床的に必要であるという根拠がある。

 前臨床試験ではPCI-32765はT細胞に影響することなく、ヒトのB細胞の活性を選択的に阻害する顕著な効果を示している。B細胞受容体性リンパ腫におけるマウスのモデルと特発性B細胞性リンパ腫のイヌのモデルを使用して、リンパ腫の標的としてのBtkについて、前臨床のバリデーションがPCI-32765を用いて行われた。これらの研究結果については、コロラド州デンバーで開催される2009年米国がん研究会議(AACR)で発表される予定だ。リツキシマブと異なり、動物モデルでのPCI-32765による治療は、長期に及び危険な免疫抑制を引き起こす可能性がある骨髄破壊的なものではない。

 「PCI-32765はB細胞に非常に選択的な化合物であり、B細胞性NHLに対するリツキシマブの重要な代替治療となる可能性がある。他にも関節リウマチや狼瘡などの自己免疫疾患への適用について、Pharmacyclics社は動物モデルでPCI-32765の強い前臨床の有効性を確認している」とスタンフォード大学メディカルセンターの教授でPharmacyclics社Scientific Advisory BoardのメンバーであるMark Genovese氏は話した。

 今回の第I相試験では、スタンフォード大学、MDアンダーソンキャンサーセンター、シカゴ大学において、28日の用量増加デザインを用いて、治療抵抗性のB細胞性非ホジキンリンパ腫患者に対しPCI-32765の安全性と薬物動態を評価している。本試験ではまた、Btkの薬剤による占有率を直接評価するため、Pharmacyclics社が開発したproprietary pharmacodynamic assayを使用している。第I相試験の予備的な結果では、Btkが薬剤により占有された状態での患者の忍容性は良好で、B細胞性リンパ腫患者由来の標的細胞集団では強力な生物活性が認められている。

(森下 紀代美=医学ライター)

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/news/200904/510249.html

 

1ヵ月ぶりに病院

1ヵ月ぶりに病院へ。
血液検査の結果を見る。LDは214と変わりなし。
白血球は前回4,000を超えたのに、なぜか減って3150/ulとなっている。
でもあまり気にしなくてよいと言われる。(前回が増え過ぎ?)
全体として病気が進んでいる様子はないので、また1ヶ月後ということになる。

この頃は体重が戻りすぎて、44kを超える時もあり、Jパンがきつくなった。
ちょっと腹筋をしてお腹をへこませないとね。

金沢大学附属病院でゼヴァリン治療開始

金沢大学附属病院でゼヴァリン治療が開始されたとのホームページを見つけました。 日付からすると昨年末だろうと思われます。 噂によると近畿では奈良県立医大でもゼヴァリン治療が出来るとの事。 なかなか治療する施設が増えないのは、やはり血液内科と放射線科の共同作業がうまくいくかどうかにかかっているようです。

また、内科と放射線科の連携もイマイチで、内科の医師は放射線科より上だと思っている節が多々あります。 放射線はどちらかと言うと検査が主で、治療と言うのはどう見てもサブ的な感じがします。

放射線治療もそれなりに、抗がん剤と似たような副作用もありますし、医者は消極的だし、どちらを選ぶかはなかなか難しいものがあります。

ゼヴァリンは抗がん剤の一種ですが、その調剤は放射線科の医師が行わないといけないことで、なかなか進展しないようです。 いずれにしても、昨年からやっと保険治療が出来るようになったので、その副作用に対する対応とかが、まだ手探り状態でしょうから、しばらく待つのが良いでしょう。 使える抗がん剤が無くなった後に最後の手段に取って置くという感じでしょうか。

その前に、白血病の可能性が高くなる自家移植、治療関連死が20-30%もあり、いちがばちかの同種移植、それらとの選択になると思われます。 特にゼヴァリンと自家移植の選択はそれぞれの状況で決まると思います。

金沢大学附属病院核医学診療科
Update: Dec.10, 2008
本院アイソトープ部(核医学診療科)では、

悪性リンパ腫に対する「ゼヴァリン」治療 の保険診療を開始しました。

どちらも、ベータ線という放射線を出す放射性医薬品(アイソトープ治療薬)を静脈注射して行います。

適切な配慮の元に行えば、副作用も少なく楽に行うことができます。また、放射線に関連する悪い影響(例えば脱毛など)は生じない安全な治療です。

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ゼヴァリン
CD20陽性の再発または難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫およびマントル細胞リンパ腫に対して行う国内初の放射性アイソトープ標識抗体治療薬です。化学療法やリツキサンが有効でなかった患者さんの約80%の方に効果が発現し、約60%の患者さんで治癒が期待できます。

ゼヴァリンは2008年8月に保険診療として供用開始されました。本院でも直ちに使用可能な体制を整え、9月に治療を開始しています。

お問い合わせ
ゼヴァリン治療適応などに関しては、大学病院で診ていただいている患者さんは主治医の先生にお尋ね下さい。

他院で診ていただいている患者さんで十分な情報が得られない場合は、本院血液内科にご相談下さい。

ゼヴァリン治療の患者さんの例
左の画像は化学療法後に再発した患者さんの全身像(左が前面像、右が後面像)です。赤矢印のついた黒い集積部位をみると、リンパ節に対して、In-111標識ゼヴァリンの薬が良く集まっています。

この画像から薬が良く集まることや、骨髄などへの副作用も少ないことが確認されました。
そこで、次に、Y-90標識のゼヴァリンを治療のために投与しました。
右のCTは頚部から胸部付近の断層画像です(向かって左側が、身体の右側です)。黄色で囲った部位がリンパ節が腫れているところですが、治療1ヶ月後のCTでは、このリンパ節が小さくなっていることが分かり治療効果が明らかです。

http://web.kanazawa-u.ac.jp/~med23/InternalRadTx/SrZevalin1.html

リツキサン維持療法後の診断

1月にリツキサンを毎週4回続けて点滴した後の状況を見るため 3月3日に撮ったPetCTの結果を今日聞きに行った。

全体として、12月8日に撮ったのとあまり変化はなかった。
腹部傍大動脈リンパ節にやはり軽度の集積があるが、他の部分は消失していて、
そこだけになっている。

今日の血液検査もLD 219,白血球4420/ulで問題なし。
一応、再燃は再燃だが、総合的に見てトランスフォームしている可能性も薄い。
その一ヵ所だけのために今すぐフルダラをするのは時期尚早なので 1ヶ月毎に様子を見ていこうということになった。

自覚症状があるわけでなく、ごく普通の生活ができていることだし、とりあえずは満足!

1ヶ月ぶりの診断

昨年末に再燃と言われて、完全に想定外だったが、今回は大体想定内。
リツキサンがそれなりに効くと思っていたので、良かったと思う。

これで行けるところまで行く。

恐らく梅雨か夏時分に状況が変化するかもしれない。

また、腫瘍が1箇所残っているのが、少し気になる。 特に、SUVが2.80→3.41と上がっているのが気になる。
これが10以上になるとトランスフォームの可能性が出てくる。 大きさは15mm~12mmと小さくなっているそうだが、以前の結果は22mm~11mmで、大きくなっている事になる。

リツキサンはしばらく効いているし、現時点でのこれ以上の治療は意味が無いので、
しばらくは様子を見る。 1ヵ月後に再診断。 LDHの値とILの値を見る。

全体に、今回は想定内だったし、主治医の見解も納得できるし、
まあまあだった。 次回の診断に期待。

今日は3週間ぶりに病院へ

今日は3週間ぶりに病院へ診察に行った。
血液検査は前回と殆ど変わりなく、LDの数値も215
白血球は3500/ulから上がる気配がないが、こんなものだと言われる。

先日、大阪市大でもらったセカンドオピニオンの結果を渡したが、別にコメントなし。
やはり次の治療はフルダラベースになるらしいが、外来治療センターの看護師さんから聞いた話をしてみても、人によって違いますからと具体的なことは言ってくれない。(人が心配していることを説明しないのは、不親切!)

PetCTを撮る日は3月3日、その結果を診る診察日は3月9日に決まった。
またまた日があくが、治療をしてからPetを撮るまで6週間あけるのがベストだとのこと。治療直後だと薬の影響で正確な結果がでないことがあるからなのだそうだ。私の場合、病状が急変しているわけではないので、ゆっくりやっていいということらしい。

ということでまだしばらくこのままの状況が続きそうだ。

リツキサン4週連続点滴が終わった

リツキサン4週連続点滴が終わった。

しばらく間をあけて様子を見る為、2月の16日まで診察はない。
たぶんその日にPetCTの予約を入れて
Petの結果を見てから、次の治療が決まるはず。
1回目の入院をするにしても、3月になるかな。

フルダラのことを外来治療センターの看護師さんに聞くと、
5日間ではなく3日間だそうで、 しかも2日目、3日目は患者さんが
しんどくて病院まで来れない人が多いので、1日目だけ点滴、
2日目からは経口になるとのことで、少し安心した。

しんどさはフルダラになにをプラスするかによって変わるとのこと。

28日にセカンドオピニオンを聞きに行った。
(内容は付添い人の方が詳しく書いている)

放射線は私の場合、再燃のところだけやっても、他に残りもあるから
あまり意味がないとのこと。(再燃のところがかなり大きければ意味もあるが)

ゼバリンは近畿で今やってくれるのは、橿原にある奈良県立医大だけ
だそうだから、今のところ抗癌剤の点滴での治療になる。

ちょっとショックだったのは、LDがこの頃低いと思って安心していたのに、
リツキサンを入れているから当然だといわれたこと。それとCHOPで7割
しか入れられなかったので、もし、びまん性にトランスフォームした時、
大変なことになりそうなこと。

骨髄が弱いと思われるので、強い抗癌剤に耐えられないと思う。
となると、背中がなにやら痛いのが余計に気になる。

セカンドオピニオン

やっとのことでセカンドオピニオンが実現。 大阪市立大学・血液内科の日*雅*教授。まさか本人が出てくるとは思わなかったが、本人だった。 検索してみたら結構有名な先生だった。 以前に主治医に出したのとほとんど同じ内容の質問状を先に出しておいたが、最初は一般論から入る。

そもそも悪性リンパ腫とはとか、リツキサン以外は余命に効果があるわけではないなど。 すぐに本題に入って、質問状に従って、いろいろ聞くが、予想の範囲。 大学病院のせいもあるが自家移植に積極的なのが意外だった。 これもリツキサンによる体内パージががよく効くとのこと。 大学のせいか、簡単な治療にはあんまり興味が無い様子だった。 しかしいろいろ40分に渡って懇切丁寧に説明をしていただけたと思う。

問題のゼバリン(ゼヴァリン)は、あんまり興味が無いみたい。 リツキサンよりは良く効くとは言っていた。 市大はまだ準備中だそうな。 市大、成人病センター、京都府立医科大学、それと大阪大学?が準備中とのこと。 近畿では意外や意外の奈良県立医大が可能だそうな。 サイトで調べてみたが、それらしいものはなし。 いずれにしても、通常の抗がん剤が効くのならそれをまずやれと言うことらしい。

放射線治療に関しても、あんまり積極的でない。 血液内科の医者としてはそうかもしれないが、最後の手段に取っておくという事。

終わってから、30分以上待たされたと思ったら、質問状の各項目毎に回答を書いていただいた。 費用は、保険外の8,000円ぽっきり。 病院の規模を見ても、近畿では最大の治療施設の一つである事には間違いない。

年末の再燃以降、リツキサン単剤治療を行って、4回を終わったので、2月中旬ごろにPET-CTを撮って、それで、縮小していたらメデタシで、昂進していたら、3月ごろから再度治療に入る。 フルダラ+リツキサンだけで行きたいもの。

大阪市立大学付属病院

血液内科・造血細胞移植科
当院では各種血液疾患に対する造血幹細胞移植術(骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植)に重点を置いています。一方、他の疾患や治療にも十分に対応できるように、専門医師による関連病院ネットワークを構築しています。

・受付場所・・血液内科
・診察受付・・午前9時00分~午前10時30分
・診療時間・・午前9時00分~午後 4時45分
※初診のときは、外来診察担当表をご確認ください。

■診療(初診等)のスタイル
医療機関等からの依頼(診断・治療等)を基に専門的な検査・診断や治療を行っています。受診する時には、依頼書(診療情報提供書<紹介状>、検査結果、レントゲンフィルム等)が必要です。

■概要と取り扱う疾患  
当科では次のような成人の血液疾患を扱っています。造血器悪性疾患(白血病、悪性リンパ腫、MDS、多発性骨髄腫、骨髄増殖疾患など)。造血器良性疾患(各種貧血、再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病) 。

■得意とする診療内容 
同種または自家造血幹細胞移植術、抗癌化学療法、免疫抑制療法、抗体療法、分子標的療法、分化誘導療法など、血液疾患における多彩な最先端の治療が可能です。セカンドオピニオン外来(要予約)も開設しています。中でも、抗癌剤の心臓に対する長期毒性とその予防法に関しては、最先端の実績があり、重要な研究を進行させています。また、幹細胞移植療法を中心に国内外の研究機関との共同調査や研究を行っています。

【スタッフ紹介】
氏 名  専門分野・担当
  日野 雅之  血液内科全般、造血幹細胞移植
  朴   勤植  血液内科全般、医療統計学
  山根 孝久  血液内科全般、造血幹細胞移植
  高   起良  血液内科全般、造血幹細胞移植
  中前 博久  血液内科全般、造血幹細胞移植 (留学中)
  寺田 芳樹  血液内科全般、造血肝細胞移植
  武岡 康信  血液内科全般、造血肝細胞移植

http://www.med.osaka-cu.ac.jp/hosp/service/29/29.html

リツキサン点滴の3回目

週1回リツキサン点滴の3回目が終わった。

血液検査はLD256,白血球3540/ul
また1月5日の可溶性ILは403に下がっていたし、
全体的に悪くない。
でも相変わらず、背骨のあたりが時々痛い。

大阪市立大病院にセカンドオピニオンを28日に聞きに行くことになった。
その資料としてもらったPet-CTの所見を見てみて、がっくり。
Ⅳ期で腫瘍が一杯あるとは言われていたが、本当に腫瘍だらけだったのだ。

こんなにあったのが、CHOPが効いてよく減ったものだ。
再燃するのも当然かもしれないと思ってしまう。。。

今日はいつものDr.ではなっかたので、今後の治療についてまた
聞いてみた。フルダラと何をあわせるか、或いは単体にするかを
経過と相談して決めるとよいとの答えだった。