3度目の抗癌剤点滴

3度目の抗癌剤点滴が終わりました。
気分が悪くならないうちにと、まっすぐ帰宅、2時半頃無事に帰り着きました。
今のところまだ平気です。(3時半現在)たぶん5時頃になると少ししんどくなる
と思います。

中央治療室は私と同じ病気だとは限らないけれど、抗癌剤の治療を外来で受けて
いる人ばかりが来ます。みんなそれぞれいろんな副作用を訴えていますね。
しんどいとか、痺れが来るとかいろいろですが、私が気をつけないといけないと
思ったのは口内炎になることです。口内炎になると、しみて食べ物がとても食べ
にくい状態になるようで、結果的に私の怖れる体重の減少になるからです。

今日の看護師さんは少し年配の人で、丁寧にこれからの注意事項を言ってくれた
のですが、3度目もだいたい2度目と同じくらいの数値まで白血球が下がるとのこ
とで、がっかりしました。これでは毎回、底値で1000を切ってかなり要注意の時
期を過ごさないといけないということです。

ともかく3度目が終了し、今度は14日(月)の午後に診察に行きます。
(火曜日は既に予約で一杯だったらしい)
また注射をしないといけないでしょう。。

2回目のリツキサン点滴

今日は疲れた。
2回目のリツキサン点滴の日だから、朝から病院へ。
点滴は10時きっかりに始まり、3時間半かかって1時半に終わった。
白血球は3760/ulになっているから、明日の抗癌剤点滴は大丈夫なはずだと
看護師さんは言う。でもデータはDr.から渡すことになっているとかで
くれない。一応明日、9時半に行くことになる。

会計に行くと。なんと10万を越している。
高額医療で限度額があるはずだというと、この間のは入院医療のみの設定で、
外来治療はまた申請しなおさないといけないと言われる。
それも一ヶ月ごとに申請書を出すのだそうだ。
えーっ、そんな面倒な!
仕方がないので、今日の支払いは保留にしてもらって、申請書を病院で
書いてもらい市役所に持っていくことにした。
帰りに市役所に寄ったら、健保のところはまた混んでいて、もう疲れた!

何故がんに罹るのか

何故がんに罹るのか?
いろいろな見方があるようだが、どうも免疫が弱る事も一因らしい。 免疫療法を擁護するわけではないが(これから勉強するので良く分かっていないが)、一説では、体内では多い人で毎日5000個のがん細胞が生まれているそうな。 それが発病に至らないのは、免疫機構がそれを防いでいるそうな。

急激に発祥する塊のがんはともかく、このような血液型のしかもゆっくりした進行をするがんは免疫がキーになっているような気がする。

10数年前に、近親者が白血病に罹り、1年弱の入院と激烈な抗がん剤治療の末に、亡くしてしまったので、また同じような血液型のがんに罹るのは何か環境に原因があるのか、と思いたくもなる。

免疫の話に戻ると、免疫が低下するのは、ストレスとか、鬱とかなんとか、精神的なダメージが原因になるとの見方もあり、そうかもしれない。 笑って過ごしてがんが治ったと言う話もあり、これは厳密な検証を経ていないので何とも言えないが、精神的は原因は大いに考えられる。

だからと言って、ストレスを完全に無くすわけにも行かず、この病気のように、10万人に数人と言う、宝くじ級の発症率であれば、本当に何も言えない。

いずれにしても、最近はがんは早期だとほとんど治るようだ。 外科手術、抗がん剤治療、放射線治療で、早期ならと言う注釈が付くが、ほとんど治る。 治ると言うのは、5年生き延びたら、生存と見なすそうである。 それ以降は、また別のがんないは、病気が発症する可能性があると言う事で、通常の人と同じ条件になる。

ただし、抗がん剤治療は多かれ少なかれ、外科手術や放射線治療と併用されており、この抗がん剤によって、脊髄が痛めつけられ、免疫機構にダメージを与えて居る可能性が高い。 従って、がんを再発する可能性か高いと言う事になる。

勉強のとき

最低でも5年は病気と付き合わないといけない事がハッキリしたので、勉強開始。 ネットで調べるといろいろ分かる。 ついでにBlogも開設。 稀なリンパ腫の中でも、そんなにメジャーではない濾胞性なので、この分野でだけでも誰にも負けないように知識だけは身に付けようと決心。

文献を見ても、リンパ腫全体を論じているのが多くて、リンパ腫だけでも30種類くらいあって、それぞれの治療方法は異なるので、やはり濾胞性に限定すれば、情報を集める意味があると感じた。

リンパ腫が、毎年1万人弱。 濾胞性がそのうちの10%とすると、1000人。 多いように見えるが、ほとんど奇病の一種と言っても良いくらいの確率でしかない。

宣告のとき

やれPETだ、やれ生検だ、と時間はどんどん経つ。
やっと主治医との面談。

ろほうせいリンパ腫? 低悪性だとのこと。

だけど直りにくいんですよね? と聞くとそうですね、とのこと。

まあ年単位で進む病気なので、時間はかかっても良いみたい。 確かに今から考えると最初の症状らしきものから、半年は経っている。

全身にがんが回ってるせいか、必ず再発します、と宣告。 それも5年以内に。
後で調べると、だいたいこの進行状況で、余命10年が相場だそうな。

患者本人は意外にさっぱり。 こっちが逆に落ち込む。

発覚のとき

寝汗がでる? 疲れたんと違う?
熱がある? 風邪か?
リンパ節が晴れている? 怪我したか?

と言っているうちに、腹痛。 単なる下痢? と思っているが2-3日しても直らない
何か妙だと近所の医者に行かせるが、痛み止めしかくれない。 流石にこれはいかんと、無理にもう一度行かせたら、CTを撮れと。

今すぐに予約したから行けとのことで、早速車で行って、夕方には撮影終了。 そこには悪性リンパ腫の疑いとある。 なにこれ? 要するにリンパがんではないかいな。 欧米では多いが日本では少ない稀な病気。 ほんまかいな??

分子レベルでの寛解の確認

【リアルタイム定量PCR法とは】

リアルタイム定量PCR法は、PCRによる増幅反応をリアルタイムにモニタリングし、サンプル中に存在するDNA、RNAの量を定量的に測定する方法です。あらかじめ決められたサイクル数でのバンドの有無(濃淡)によりPCR産物量を測定するPCR(RT-PCR)法に比べて、(1)高い定量性、(2)高感度、(3)広いダイナミックレンジ、(4)高い再現性を得ることができます。

また、リアルタイム定量PCRには以下に示すようにいくつか方法があります。

1.絶対定量
既知のコピー数を含んだ標準サンプルを用いて検量線を作成し、測定対象サンプルのコピー数(絶対量)を測定する方法です。

2.相対定量(標準サンプルによる検量線法)
目的の遺伝子(ターゲット遺伝子)と内部標準遺伝子(リファレンス遺伝子)の相対値を算出し、サンプル間の比較を行う方法です。標準サンプルを用いて、遺伝子ごとに検量線を作成(内部標準遺伝子も含む)し、また、サンプルにより最適な内部標準遺伝子を選択する必要があります。

3.比較Ct法(ΔΔCt法)
比較Ct法は基準となるサンプルと比較して、未知サンプルが何サイクル早く、あるいは何サイクル遅くThreshold Lineに達するかに注目して相対定量する方法です。1サイクルの検出の違いで2倍量の差となる、という理論を使用します。検量線作成が不要なので多サンプルを処理できるというメリットがありますが、ターゲット遺伝子と内在性コントロール遺伝子のPCR効率がほぼ等しいことを確認する必要があります。

R-CHOPの7年経過結果

R-CHOPの7年経過結果

米国臨床腫瘍学会(ASCO)の2008年年次総会が米国イリノイ州シカゴにて開催されましたが、前治療歴のない低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫の患者さんに対する、R-CHOP療法の国内臨床第2相試験に関する、7年の経過観察の結果が発表されました.

要するに、R-CHOPよりリツキサンを先に投与してからCHOPした方が、短期的には良い結果が得られるが、長期の生存率は良いとは言えないので、寛解後の地固め療法が必要と言うことでしょう。 やっと7年の結果が出てきたと言うことで、あと数年すればもう少しはっきりした結果が出ると言うことです。

◇NHL-R‐CHOP療法で高い寛解率

 「マブセラ」(日本名「リツキサン」、一般名:リツキシマブ)による治療を受けたアグレッシブ非ホジキンリンパ腫(NHL)患者の転帰を、7年間にわたって追跡したフォローアップ解析が発表された。成績では、化学療法(CHOP療法:シクロホスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン+プレドニゾロン) を受けた患者の生存率が36%だったのに対し、マブセラを加えた治療法では53%だった。第III相試験を行ったロシュでは、「マブセラは、生存期間を有意に延長する」としている。

 NHLは世界で100万人が罹患しており、毎年36万人が死亡。患者の約4割がアグレッシブ型で、治療しなければ半年以内に死亡してしまう。この解析は、フランス、ベルギー、スイスなど86施設、60~80歳の約400人の患者を対象に行われたもので、解析対象となったのは化学療法群197人、マブセラ群202人。

 その結果、マブセラ群の半数以上が試験から7年過ぎた段階で生存。7年目で寛解していた割合も、化学療法群29%に対し、マブセラ群は52%と優れた成果が得られている。

http://www.yakuji.co.jp/ 薬事日報より

リツキサンの注意

リツキサンの注意

がん情報サービス リツキシマブと新規抗B細胞抗体
更新日:2006年10月01日 掲載日:2006年10月01日
http://ganjoho.ncc.go.jp/public/dia_tre/treatment/topics/rituximab.html
より抜粋

4.リツキシマブ投与を受ける患者さんに留意していただきたいこと
詳しく説明した中で、リツキシマブは有害反応が強い薬剤と思われたかもしれませんが、通常の抗がん剤より安全性の高い薬で、数時間の点滴によって多くの患者さんに外来投与が可能です。ただし、血液中に多数のリンパ腫細胞が出現している患者さんや体内のがん細胞量の多い患者さん、脾臓(ひぞう)が大きく腫れている患者さん、全身状態が良くない患者さん、心臓や肺に病気のある患者さん等では、特に初回投与の際に強い反応が起こり、ときに死亡に至ってしまうことがあります。そのため、血液中を含めて体内のがん細胞量が多い患者さんでは、抗がん剤治療を先行させて、がん細胞の量を減らした後にリツキシマブを開始するほうが安全な場合があります。また、多くの有害反応が初回投与時に発現しやすいため、初回投与のときだけは数日間入院していただき、2回目以降の投与は外来で行うことが勧められます。

5.費用のこと
リツキシマブは安全性と有効性の高い優れた薬剤ですが、高価な薬剤であることが問題点です。日本の健康保険制度では、8回までの投与が認められています。患者さんの体格によって使用量が異なりますが、375mg/m2の1回分の薬の価格は約30万円に達し、4回投与で約120万円、8回投与で約240万円という極めて高価な薬剤です。しかし、健康保険の適用対象の薬剤ですので、患者さんが加入している健康保険の種類により、リツキシマブだけの費用として、2割負担の場合は1回につき約6万円、3割負担の場合は1回につき約9万円を支払う必要があります。ただし、都道府県による高額療養費制度や加入している保険組合の償還制度などによって最終的な負担額は減ることが多いです。健康保険に加入していて特別な経済事情を抱えていない患者さんの場合は、大きな問題がなく使用できています。

6.B細胞リンパ腫に対するアイソトープ標識抗体
悪性リンパ腫のがん細胞は、元来放射線療法が効きやすいことがわかっています。そこで最近になって、放射線を発するアイソトープと抗体を結合させた薬も開発されています。このようにすると、アイソトープの発する放射線で、隣接したがん細胞への効果も期待できます。また、血管が十分に形成されていないなどの理由で抗体医薬が到達しにくい腫瘤性病変(がんのかたまりを形成している病変のことです)に対しても、効果が期待できます。・・・中略・・・・・ こういった薬剤の場合、アイソトープを国外から輸入し、投与する医療機関で抗体に結合するという特別な操作を要するため、簡単に使用することはできません。また、すでに承認された欧米諸国では、高価なリツキシマブのさらに数倍という、極めて高価な薬剤であることにも留意する必要があります。

わが国でも保険承認に向けた準備が進められていますが、専用の設備が必要なため、専門施設で治療を受ける必要があります。

7.アイソトープ標識抗CD20抗体の投与を受ける場合の留意点
これまで、上記のようなアイソトープ標識抗体であるベクサーやゼバリンの有効性が確認されているのは、濾胞(ろほう)性リンパ腫を中心とする低悪性度B細胞リンパ腫の患者さんです。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫などの中悪性度B細胞リンパ腫や、中悪性度への組織学的進展を示した低悪性度B細胞リンパ腫では、アイソトープ標識抗体の効果は限定されたものです。投与後6~7週後に血小板数や白血球数が最低値を示すという、通常の抗がん剤より長く骨髄抑制(抗がん剤投与や放射線治療によって骨髄機能が低下し、赤血球、白血球、血小板が減少した状態のこと)が続きます。中悪性度B細胞リンパ腫のように増殖の速いがんでは、アイソトープ標識抗体が期待されたほど奏効しないのに骨髄抑制が持続する可能性があります。このために、他の抗がん剤治療を行うことができないといったデメリットがありますので、本治療を受けるべきかは担当医とよく相談してください。

ベクサー、ゼバリンといったアイソトープ標識抗CD20抗体の場合も、がん細胞にCD20が発現していることが投与の必要条件であり、CD20が陰性になっている場合は効果が期待できません。

131I標識抗CD20抗体(ベクサー)と90Y標識抗CD20抗体(ゼバリン)

B細胞リンパ腫に対する放射性免疫療法として検討されてきた放射性同位元素(アイソトープ)の中で、最も精力的に検討されてきたのはヨード-131(131I)とイットリウム-90(90Y)です。131Iはβ線とγ線を、90Yはβ線のみを放出しますが、β線は90Yのほうが強力です。

90Yがチウキセタンという結合物質を介し、マウス型抗CD20抗体イブリツモマブに結合しているのがゼバリンで、131Iを結合させた抗CD20抗体がベクサーです。ゼバリンについてのみ述べると、治療後にがん病変や正常臓器への分布を評価するための画像判定には、γ線が必要です。これを放出するインジウム-111(111In)を結合した111In-ゼバリンを、最初に投与します。その後、治療薬として90Yを結合した90Y-ゼバリンを使用します。

第1日目のリツキシマブ投与後に111In-ゼバリンを投与し、第8日目のリツキシマブ投与後に0.4mCi/kgの90Y-ゼバリンを投与します。治療対象は、骨髄中のリンパ腫細胞25%未満、血小板数15万/µl以上の患者さんに限定されます。血小板数10~15万/µlの場合は、治療抗体としての90Y-ゼバリンの投与量を3/4量(0.3mCi/kg)に減量します。

ベクサー、ゼバリンの両剤とも、抗がん剤治療後の再発患者さんや、リツキシマブにより十分な効果が得られなかった低悪性度B細胞リンパ腫の患者さんに60~80%の高い奏効割合が確認されています。ゼバリンは、リツキシマブとの比較試験でリツキシマブを上回る効果が認められました12)。

イブリツモマブの地固め療法

イブリツモマブの地固め療法が濾胞性リンパ腫を対象としたフェーズ3で無増悪生存期間を有意に延長

 放射性同位元素イットリウム90で標識した抗CD20モノクローナル抗体製剤イブリツモマブ(商品名「ゼヴァリン」)による地固め療法が、進行性濾胞性リンパ腫の無増悪生存期間を有意に延長できることが明らかとなった。欧州とカナダの12カ国77施設414人を対象に行なわれた無作為化フェーズ3臨床試験FIT(First-line Indolent Trial) の結果、明らかとなったもの。12月8日から11日にアトランタで開催されている米国血液学会で、オランダUMC Utrecht/HOVONのAnton Hagenbeek氏が明らかにした。

 FIT試験は、寛解導入療法で完全寛解、不確定完全寛解、部分寛解が得られた患者を、無作為にイブリツモマブを投与する群(208人)と更なる治療を行なわない群(206人)に割り付けて評価したもの。イブリツモマブ投与群は、-7日目と0日目に抗CD20抗体製剤のツキシマブを250mg/m2投与し、0日目にイブリツモマブを体重1kg当たり0.4mCi投与した(最高で32mCi)。その結果、無増悪生存期間の中央値が、無治療群では13.5カ月であったのに対して、イブリツモマブ投与群では37カ月だった(p<0.0001)。  サブグループ解析の結果、初回の寛解導入療法に対して部分寛解を示した群では、無増悪生存期間の中央値が、無治療群が6.3カ月に対してイブリツモマブ投与群では29.7カ月 (p<0.0001)、完全寛解を示した群では、無治療群で29.9月に対してイブリツモマブ投与群では54.6カ月(p=0.01)となった。  また、イブリツモマブによる地固め療法後、初回の寛解導入療法に対して部分寛解を示した群の77%が、完全寛解に転化した。イブリツモマブ投与群のうち、76%が完全寛解、11%が不確定完全寛解を示し、全体の完全奏効率は87%となった。

 さらに分子レベルでの寛解をリアルタイム定量的PCR法(RQ-PCR)で測定したところ、イブリツモマブ投与群では、90%の患者で陽性から陰性へ転化した。

 FIT試験では、イブリツモマブの地固め療法が、患者の生活の質(QOL)に及ぼす影響も評価したが、2つの治療群で、QOLの質を示す変数に差は見られなかった。

(横山 勇生) ※「がんナビ通信」 2007年12月11日