犬でも猫でも罹る

犬の悪性リンパ腫(リンパ肉腫)
記事掲載日:2007年11月19日記事修正日:2007年12月10日

悪性リンパ腫(リンパ肉腫)は、体の免疫をつかさどるリンパ球ががん化する病気で、血液のがんの一種です。犬の場合は、体表のリンパ節が腫れる「多中心型リンパ腫」が大半で、6~7歳以上の中高齢犬に多く発生します。
主な症状

リンパ節が腫れる
しこり・はれができる
元気がない・すぐ疲れる
食欲が落ちる
息が荒い(呼吸が苦しそう)
咳をする
下痢をする
吐く

犬の悪性リンパ腫の【症状】
症状はさまざま。体表のリンパ節が腫れるのは「多中心型」
リンパ腫は、体のどこのリンパに異変が起こるかで症状が異なります。あごやわきの下、足のつけ根などのリンパ節がはれる「多中心型リンパ腫」の場合には、元気がなくなる、食欲の低下などが見られます。胸腺のリンパ節がはれる「縦隔型リンパ腫」の場合には、呼吸困難やせき、チアノーゼなどが見られます。腸管などのお腹のリンパ節がはれる「消化器型リンパ腫」の場合には、下痢や嘔吐などが見られます。「皮膚型リンパ腫」の場合では、皮膚に大小の丘疹(腫瘤)や赤い斑点、脱毛などが見られます。皮膚型は、皮膚に腫瘍ができる脂肪腫や肥満細胞腫などのほかの腫瘍や皮膚炎などと見分けがつきにくいうえ、しこりが消えても再発することがあるので要注意です。

犬の悪性リンパ腫の【原因】
原因不明。リンパ腫全体の80%が「多中心型」
リンパ腫が発症する原因は解明されていません。先に触れた4つのタイプのリンパ腫のうち、もっとも多いのが「多中心型リンパ腫」で、リンパ腫全体の80%以上を占めます。犬種ではゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、ボクサー、バセット・ハウンド、セント・バーナードなどがリンパ腫になりやすい傾向があり、このため遺伝的な要因も考えられています。

犬の悪性リンパ腫の【治療方法】
副作用に注意しながら抗がん剤を投与する
リンパ腫の治療は、化学療法(抗がん剤投与)が効果的です。しかし、副作用が強いため、リンパ腫のタイプや症状をよく検査したうえで、使用する薬剤を決定します。抗がん剤によって的確な治療を行えば、リンパ腫のはれはなくなり、健康な状態で延命することができます。

犬の悪性リンパ腫の【予防方法】
早期発見・早期治療が大切。6~7歳になればボディチェックを
リンパ腫は、原因がはっきりしないため予防は困難です。したがって、早期発見と早期治療が何より大切です。6~7歳の中高齢犬で、とくにかかりやすいといわれる犬種を飼っている場合は、日頃からあごやわきの下、足のつけ根などのリンパ節に、はれやしこりがないか、愛犬のボディチェックをするようにしましょう。

猫の悪性リンパ腫

悪性リンパ腫は猫に一番多いガンで、猫の飼い主さんは是非知っておいた方が良い病気でしょう。

リンパって?

まず、リンパというのはどういったものでしょう。
これはリンパ球と呼ばれる免疫に関係する血球や、リンパ節、脾臓、肝臓、消化管、骨髄などの組織のことを言います。

つまり、これらの組織がないと体を守ることが出来ないんですね。

これらの場所の細胞が増えまくってしまう病気、これがリンパ腫なんです。
しかもこうして増えまくった細胞は、実際の機能を果たせませんので、
免疫には何の役にも立ちません。

悪性リンパ腫の原因

多くは猫白血病ウイルスが原因だと言われています。
また、このウイルスがリンパ腫を引き起こすことは明らかになっています。
他には猫エイズウイルスにかかっている猫も発症の危険性は高いといえるでしょう。

他のガンのように、自分の細胞がガン化して起こることもあります。

ウイルスに感染している猫は若齢(平均3歳くらい)で発症し、ウイルス以外では老齢での発症が多いです。

悪性リンパ腫の原因

ネットで集めてみましたが、結局良く分からないと言う事でしょう。

悪性リンパ腫の原因は何ですか

A 成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)についてはヒトT細胞白血病1型ウィルスの感染、バーキットリンパ腫などについてはEBウィルスの感染、胃に発生するMALTリンパ腫ではヘリコバクタ-・ピロリ菌の感染が発病に関係していることがわかっています(感染者の一部の人が発病します。例えば、ヒトT細胞白血病1型ウィルスの国内感染者はおよそ120万人、ATLの年間発症者数はおよそ700人と推測されています)。また、HIVの患者さんや臓器移植を受けた患者さんなど、免疫力が著しく低下した場合に発病するリンパ腫もありますが、大半の悪性リンパ腫の原因は詳しくはわかっていません。

悪性リンパ腫の原因大部分の悪性リンパ腫の発生原因は不明確である(ウイルスやカビ、遺伝など)。それ故に前記のような多様な病名がある。
発症するリスクの高い人は
男性。
50~69歳の人。
遺伝性の免疫不全のある人。
自己免疫疾患のある人。
エイズウイルスに感染している人。
臓器移植後、免疫抑制剤の投与を受けている人。
放射線療法、かつ、または化学療法を受けたことのある人。
と言われています。

【原因】悪性リンパ腫の原因は、他のガンと同様に不明です。しかし、T細胞型リンパ腫の一部で、ウイルスが病気の発生原因に関係しているものがあり、成人T細胞白血病(ATL)のリンパ腫型と呼ばれています。悪性リンパ腫の発症についての仮説としては、何らかの原因で、リンパ球の遺伝子情報を持っているDNAに傷が気付いて細胞がガン化し、無制御状態で分裂増殖をして固形腫脹となったものと考えられています。

悪性リンパ腫の原因
一部のリンパ腫にはウイルスが関係している場合があることがわかっています。
また、慢性甲状腺炎や結核性胸膜炎などのあとにも発症することがあり、慢性的な炎症による刺激も原因のひとつと考えられています。

血液がん(白血病・悪性リンパ腫)の原因
白血病の原因は、他の癌の多くと同様よくわかっていません。
癌は細胞のたんぱく質が壊れ、遺伝子に傷がつき異常を起こし、癌化した細胞が増殖して発症する病気で、発症するまでに細胞、遺伝子レベルで多段階の異常が起こっていると考えられています。

そうした異常を引き起こす原因や危険因子として、紫外線、放射線、たばこ、発がん物質、活性酸素、ストレスなどが考えられています。

癌は遺伝的体質要素もありますが、これらの危険因子に長い間さらされることが引き金になり発症するのです。

悪性リンパ腫についても原発性のものは原因はよく分かっていません。
ただし、リンパ管は各臓器に張り巡らされているので、他の臓器に癌ができて進行すると、まずリンパ節に転移するケースが多く見られます。

C.悪性リンパ腫の原因
原因の一部は解明されつつあります。ホジキン病の原因は不明ですが非ホジキンリンパ腫のうち、成人T細胞性白血病/リンパ腫はATLウイルスが原因です。バーキットリンパ腫、移植後に合併するB細胞性リンパ腫、膿胸に合併するB細胞性リンパ腫、NK細胞リンパ腫ではEBウイルスが関係しています。自己免疫疾患(シェーグレン症候群や慢性甲状腺炎など)にB細胞性リンパ腫が合併しやすいことも知られています。

ゼヴァリン/リツキサン併用投与

未治療の濾胞性NHL患者に対して有望なR-CHOP療法後のゼヴァリンR[Zevalin]/リツキサンR[Rituxan]併用投与 CancerConsultants 2006/6/21

第2相試験の結果、濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)の初期治療として、R-CHOP療法(C:シクロフォスファミド(エンドキサン)、H:アドリアマイシン(アドリアシン)、O:ビンクリスチン(オンコビン)、P:プレドニン+R:リツキサン(リツキシマブ))後のゼヴァリン(90Y ibritumomab tiuxetan)およびリツキサン(リツキシマブ)の併用投与が、高い完全寛解率をもたらし、疾患の無進行生存率を改善することが報告された。これらの結果は、第42回米国臨床腫瘍学会(ASCO)の年次総会において発表された。

疾患の様々な進行段階で、ゼヴァリンを評価する試験が、初期治療も含め、実施されている。先の試験で、濾胞性NHLの初期治療としての、ゼヴァリン投与およびR-CHOP療法との組み合わせが、有望な結果を示し、近ごろピッツバーグ大学(University of Pittsburg)の医師らが、本治療方法の更なる評価のため、第2相単一施設試験を実施した。

試験には30人の評価可能な、グレード1~3、またはステージⅡ~Ⅳの(あるいはステージⅠ-Ⅱであれば、症状のある)CD20陽性濾胞性NHL患者が登録した。患者は、化学療法やモノクロナル抗体による前治療を受けておらず、その半数は、ステージⅣに疾患が進行していた。試験の治療法は以下の通りである。

・3サイクルの標準R-CHOP療法。

・R-CHOP療法の最終投与の4週間後に、ゼヴァリンによる治療を受ける。

・ゼヴァリンによる治療の1週間後より、リツキサン(375 mg/m2を静脈内投与)による治療を1週間に1度、4回受ける。

以上の治療より、以下の結果が報告された。

・コンピュータ断層撮影法(CT)スキャンに基づくInternational Working Group(IWG)基準および放射断層撮影法(PET)スキャンの結果を用いた、完全寛解率が、R-CHOP療法後の35.7%から、ゼヴァリンおよびリツキサンによる治療後には89.3%に引き上げられた。

・20ヶ月後、無進行生存率の中央値は約80%であった。

・R-CHOP療法に放射免疫療法(RIT)を加えることで、グレードⅢ~Ⅳの血小板減少症の発症頻度が、R-CHOP療法中の3.3%から、RIT療法後の43%に高まった。

・グレードⅢ~Ⅳの好中球減少症および発熱性好中球減少症の発症頻度は、RIT療法後よりR-CHOP療法中の方が高かった。

・ゼヴァリン療法の画像化の段階における、腫瘍のインジウム-111(indium-111)吸収が、完全寛解率の低下と相関していた。

・フュージョンPET-CTスキャンによる機能的画像化の方が、CTスキャン単独よりも、残存病変の検知において、正確であることが分かった。

医師らは、R-CHOP療法にゼヴァリンおよびリツキサン投与を加えることにより、未治療の濾胞性NHL患者に対して、有望な完全寛解率および無進行生存率の改善をもたらすと結論付けた。また医師らは、本治療法の有効性を本当に評価するには、長期のフォローアップが必要であると注意を促している。

Reference: DeMonaco N, Wu M, Osborn J, et al. Phase 2 Trial of CHOP-Rituximab Followed by 90Y ibritumomab Tiuxetan (Zevalin) and Rituximab in Patients with Previously Untreated Follicular Non-Hodgkin Lymphoma. Proceedings from the 42nd annual meeting of the American Society of Clinical Oncology (ASCO). Atlanta, Ga. June 2006. Abstract #7589.

(Oonishi 訳・Dr.Saru 監修)

ゼヴァリンは地固め療法としても有望

「ゼヴァリン」は濾胞性非ホジキンリンパ腫に対する地固め療法としても有望

 米Cell Therapeutics社(CTI社)は、2008年3月17日、治療歴の無い非ホジキンリンパ腫(NHL)患者に第一選択薬としてフルダラビン+ミトキサントロンを投与し、部分寛解以上になった患者に引き続いて放射線免疫治療薬「ゼヴァリン」(イットリウム-90ラベルしたイブリツモマブ・チウキセタン)を適用したところ、完全寛解率96%を達成できたと発表した。

 フェーズ2試験の結果の詳細は、イタリアBologna大学の研究者たちによって、Lancet誌電子版に2008年3月13日に報告された。

 この試験の目的は、治療歴のない濾胞性NHLに対して、リツキシマブを含まない化学療法を適用、その後の地固めに「ゼヴァリン」を用いる治療の忍容性と有効性を評価することにあった。

 シングルアーム、オープンラベルの前向き多施設試験は、イタリア国内13カ所で行われた。主要エンドポイントは完全寛解と血液学的毒性、2次エンドポイントは全生存率と無進行生存率に設定された。

 計61人の進行した(ステージIII-IV)濾胞性NHL患者に、フルダラビン+ミトキサントロンを用いた化学療法を6サイクル実施。この時点の患者の全奏効率は98%(61人中60人、43人が完全寛解、17人が部分寛解)だった。奏効者60人のうち、終了から4-6週後の血小板数と顆粒球数が正常で、骨髄浸潤が25%未満だった57人(完全寛解の43人と部分寛解の14人)を地固め療法の対象にした。

 化学療法終了から6-10週時に1コースの「ゼヴァリン」治療を実施。まず、リツキシマブを1日目と7-9日目に投与。2回目のリツキシマブ投与に続いて体重調整した用量の「ゼヴァリン」をゆっくり静注した。

 「ゼヴァリン」は抗CD20モノクローナル抗体を放射性同位元素でラベルした製品だ。正常細胞もわずかながらCD20を発現しているため、それらに「ゼヴァリン」が結合し、有害な作用を及ぼすことを避ける前処理が必要だ。そこで、あらかじめ抗CD20 抗体であるリツキシマブを投与して正常細胞のCD20 をマスクする方法が適用される。

 「ゼヴァリン」治療により、部分寛解だった14人のうち12人(86%)が完全寛解を達成、完全寛解率は96%(57人中55人)になった。また、化学療法終了後に分子的寛解に至っていなかった18人中14人(78%)が「ゼヴァリン」治療により分子的寛解を達成した。

 中央値30カ月の追跡で、3年生存率の推定値を求めたところ、3年無進行生存率は76%、3年全生存率は100%になった。

 グレード3/4の血小板減少症、好中球減少症、貧血が、それぞれ63%(57人中36人)、53%(57人中30人)、23%(57人中13人)に見られた。熱性好中球減少症は9%(57人中5人)だった。輸血は57人中21人に行われた。累積毒性は認められなかった。

 なお、再発した患者にはCHOP (シクロホスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン+プレドニゾロン)+リツキシマブがサルベージ療法として用いられたが、全員が治療に耐えられたことから、「ゼヴァリン」がその後の積極的な治療を妨げないことが示された。

 得られた結果は、「ゼヴァリン」が部分寛解の患者を完全寛解にするため、また、分子的寛解を誘導するために有用で、無進行生存期間延長をもたらす可能性を示した。

 CTI社は米国における「ゼヴァリン」の権利を2007年12月に取得している。

 日本でもバイエル薬品が2008年1月に「ゼヴァリン」の承認を獲得。適応は、CD20陽性の再発または難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫ならびにマントル細胞腫となっている。

(大西 淳子=医学ライター)

バイエル薬品:フルダラ(R)錠 10mgを新発売、再発又は難治性

バイエル薬品:フルダラ(R)錠 10mgを新発売、再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫・マントル細胞リンパ腫に、経済的負担の軽減および外来治療を可能にする経口抗がん剤

Tokyo, July 12, 2007 – (JCN Newswire) – バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、社長:ジャン-リュック・ロビンスキー)は、7月12日、再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫およびマントル細胞リンパ腫の治療を目的として、経口プリン誘導体製剤「フルダラ(R)錠 10mg」を新発売いたします。

フルダラ(R)(一般名:リン酸フルダラビン)製剤としては、注射剤が 1999年に、貧血又は血小板減少症を伴う慢性リンパ性白血病を適応症として厚生労働省より製造販売承認を受けており、すでに国内で販売されております。今回、新発売する「フルダラ(R)錠 10mg」は、注射剤が有しない適応症での使用となります。両製剤とも、旧・日本シエーリング株式会社により開発・申請が成されたもので、7月1日のバイエル薬品との統合に伴い、今後、「製造販売元:バイエル薬品」で販売いたします。

悪性リンパ腫は、病理組織学的所見により、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別され、日本では約90%が非ホジキンリンパ腫に分類されます。また、がん化したリンパ球の種類によりB細胞性とT細胞性があり、日本では、非ホジキンリンパ腫の約70%がB細胞性です。比較的進行の遅い、低悪性度リンパ腫は、女性より男性にやや多く、55-60歳が発病年齢の中間値です。マントル細胞リンパ腫は、非ホジキンリンパ腫の中でも特殊なもので、最も難治性のリンパ腫のひとつと位置付けられています。

低悪性度の非ホジキンリンパ腫およびマントル細胞リンパ腫は、細胞分裂があまり盛んでないため、化学療法剤が効きにくく、かつては完全寛解することが難しいとされていました。2001年に、抗CD20モノクローナル抗体であるリツキシマブが登場し、CHOP療法(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニンの併用)との併用(R-CHOP)により治療成績が向上しました。しかしながら、R-CHOP療法があまり奏効しない例もあり、それに代わる治療法が待ち望まれてきました。フルダラ錠は、国内第Ⅱ相臨床試験で、46例の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫のうち65%に奏効(完全寛解:14例、部分寛解:16例)し、また、6例のマントル細胞リンパ腫でも、1例の部分寛解を示しました。顕著な副作用として、白血球または好中球の減少が、これまで90%以上の発現率で観察されており、感染症への注意が必要です。

フルダラ錠は、世界初の経口プリン誘導体製剤で、病状に問題がなければ医師の判断の下、第2クールから外来診療を受けることが可能です。また、1錠 3,688円20銭という薬価ゆえ、月当たりの個人負担(健康保険適用による3割負担)は、約3万円(体表面積により変動)*となります。

*月あたり5日間の連日投与で計算。投与量は患者さんにより異なる。

バイエル ゼヴァリン:国内初の放射免疫療法剤

バイエル ゼヴァリン:国内初の放射免疫療法剤。CD20陽性の再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫およびマントル細胞リンパ腫への適用。

2008年1月28日 ゼヴァリン関連のみ

放射性同位体イットリウム90による放射免疫療法剤「ゼヴァリン」について

ゼヴァリンは、リツキシマブ使用後の再発、もしくは難治性のCD20陽性濾胞性B細胞非ホジキン悪性リンパ腫の成人を適応として2004年から欧州で使用が認められています。

ゼヴァリン([90Y]イブリツモマブチウキセタン)は、抗CD20モノクローナル抗体の腫瘍認識能と、イットリウム90が発する放射能による腫瘍破壊能を併せ持つ薬剤で、非放射免疫療法に比べて高い有効性を示します。この放射性抗体は、腫瘍細胞に選択的に結合し、近傍の標的となる悪性リンパ腫細胞に致命的な障害を与えます。この作用はがん細胞が作る幾重もの層に達し腫瘍組織全体を破壊します。この治療法は、腫瘍組織への高い生物学的利用率(バイオアベイラビリティ)が確実で、体内を循環する正常なリンパ細胞が放射能により破壊されることを防ぎます。

非ホジキン悪性リンパ腫 (NHL)について

非ホジキン悪性リンパ腫(NHL)は、リンパ組織に生じる悪性腫瘍の一種で、乳癌、前立腺癌、肺癌、大腸癌に次いで5番目に多い悪性腫瘍です。白血球の一種であるリンパ細胞(大きく、T細胞とB細胞に分類される)に起因します。成人ではNHLの85%がB細胞性です。

EU諸国におけるNHLの罹患者数は約23万人で、年間約7万人が亡くなっています。このがん死の数は欧州で年々増加しています。濾胞性リンパ腫はNHLの中でも最も一般的なもので、NHLの30-40%を占めます。この疾病は長期療養が必要で治療も困難です。

NHLは、濾胞性リンパ腫に代表され成長の遅い「緩慢性リンパ腫」と、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 (DLBLC) に代表され成長の速い「侵攻性リンパ腫」の二つに大別されます。

バイエル薬品株式会社について
バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、バイエル・シエーリング・ファーマ(医療用医薬品)、コンシューマーケア(一般用医薬品)、ダイアベティスケア(糖尿病ケア製品)の3事業からなるヘルスケア企業です。2007年7月1日にバイエル薬品内に設立されたバイエル・シエーリング・ファーマ事業本部は、診断薬、血栓止血領域、オンコロジー、プライマリーケア、専門治療薬、ウイメンズ ヘルスケアの6領域に注力しています。バイエル薬品株式会社は、その革新的な製品で、日本のスペシャリティ医薬品市場におけるリーディングポジションを目指しています。そして、新しい発想と高い専門性を持つ人材を活かして医療の進歩に貢献し、人々のクオリティ・オブ・ライフの向上に努めます。
バイエル薬品ホームページ:http://www.bayer.co.jp/byl

血球減少対策

血球減少
 放射線療法や化学療法中に,貧血,白血球減少,血小板減少が生じうる。Hctレベルが30%未満になると臨床症状が生じ,放射線療法の効果が減少する。赤血球パックの輸血が必要になるのはまれであるが,癌による疲労と赤血球の需要を管理するために遺伝子組み換えエリスロポエチンが使われる。

一般に,100~150U/kgを週3回皮下注(成人に適当な投与量は10,000U)が非常に効果的で輸血の必要性を減らしたり,あるいは輸血が必要なくなることもある。重大な血小板減少(血小板数10,000/mL未満),特に出血がある場合は血小板濃縮製剤の輸血で管理する。遺伝子組み換えトロンボポエチンが入手可能であり,血小板減少での輸血の必要性を著しく減らすと思われる。

 好中球減少(絶対好中球数1000/μL未満)は,好中球減少性の発熱が生じたり,感染を起こす危険性が高くなるため臨床に最も関連した血球減少である。顆粒球減少の患者の38℃以上の発熱は救急と考えねばならない。好中球減少の患者の評価には,血液,痰,尿,便の即時培養を含めるべきである。膿瘍の可能性のある部位(例,網膜,耳,直腸)に注目して評価を行うべきである。好中球不足のために膿瘍の認識に予期される微候が明らかでないことがありうるので,病巣の痛みや知覚過敏が初期の膿瘍の手がかりとなる。

 安定した患者は多くの施設において外来患者向けの集中レジメンで治療を受けるが,プログラムが確定されていない場合は入院が必要である。血液,痰,尿,およびあらゆる疑わしい皮膚病変の培養後すぐに広域抗生物質での治療を開始すべきである。

びまん性肺浸潤が存在する場合,特に白血病やリンパ腫の患者において,医師は鑑別診断の中にカリニ肺炎を含め,経験的治療を行うべきである。そのような浸潤が存在する場合,抗生物質レジメンには,トリメトプリム-スルファメトキサゾール,アミノグリコシド,およびセファロスポリンを含めるべきである。

静脈カテーテルを留置している患者では,グラム陽性感染症がよくみられるのでバンコマイシンを加えるべきである。熱が24時間たっても継続するようなら半合成ペニシリン(例,チカルシリン)を加えるべきである。熱が72~120時間たっても継続する場合は,病因として真菌を考慮すべきであり,治療プログラムにアムホテリシンBを加えるべきである。

 好中球減少性敗血症や発熱の治療に追加する重要な方法に,顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF,または顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子[GM-CSF])によるサイトカイン療法がある。G-CSF(5μg/kg/日を皮下注または点滴)は,発熱や敗血症の発症時に選択され投与されるべきである。

副作用の骨髄抑制対策

副作用の骨髄抑制対策

骨髄抑制として最も重要なものは白血球減少,特に好中球減少である.白血球減少は一般に抗癌剤投与後7~14 日後に発現すると言われている。

Day1 5月22日 CHOP 抗がん剤投与
Day2 5月23日 白血球 5400 LDH 1063 CRP 6.4
Day5 5月26日 白血球 4530 LDH 614 CRP 1.0
Day8 5月29日 白血球 3520 LDH 505 CRP 1.8
Day12 6月2日 白血球 420 LDH 341 CRP 1.5
Day15 6月5日 白血球 920 LDH 272 CRP 0.7
Day19 6月9日 白血球 4000予想

好中球減少時の対策の1 つとしてG-CSFの投与があり,現行の保険制度では発熱症状がない場合,好中球500/μL 未満がG-CSF の適応となっている.

しかし,G-CSF適正使用ガイドライン,ASCO ガイドラインでは無熱患者に対するG-CSF の投与は臨床的な利益が得られないことから推奨されていない.

本症例では抗癌剤投与後11 日目に白血球数が最低値を示し(WBC 500/μL),それに伴いG-CSF の投与と低菌管理が始められた.また,白血球数が最低値を示した際,発熱症状は呈していなかった.上記の通り,ガイドラインでは無熱患者に対するG-CSF の使用は推奨されていないが,day 14 における好中球は100/μL を下回っていたため,重症感染症のリスク・発熱をきたす可能性は極めて高い状態にあったといえる.このように高度の好中球減少をきたしていた本症例へのG-CSF の投与は妥当と判断した.

LDは272になる

今朝は熱もなく、まずまずの気分
今の悩みは下痢。昨日は食べたあと必ずだめ。
ビョウフェルミンみたいな薬をもらうが、下剤が効きすぎたせいなので、
その薬が体内から出るまで出した方がいいなどと看護師さんに言われる。
松井Dr.も無理にとめないで、自然に治るのがいいというが、当の本人は早く
治りたい。

もう、採血の結果が来た。 LDは272で、上限値の260目前。
炎症反応を示すCRPも0.7となり、当初の6.4より大きく下がった。

松井Dr.から非常にいいと言われた。

問題の白血球は9.2に上がったが、まだまだ低い。
1,000/ul以上にならないとこの部屋から出れないらしい。
この週末にはこの階ならうろうろしてもいいようになるが、
全体的には月曜の結果を見てとのことでした。

再発しても治る人がいる

1.私は昭和24年4月2日生まれの58歳になりました。

2.私は平成6年7月24日 腫瘍(しゅよう)が有る事が判かり、その腫瘍が何かを調べる為入院したが、その検査結果 ガンの一種である悪性リンパ種である事が判明した。  
治療の為入院し、抗がん剤の投与、放射線治療を行い。 完治し平成7年3月18日退院した。 

その後、2週間に一度の検査通院から4週間に一度の通院になり、仕事にも復帰し順調であったかの様に見えたが、 約一年後の平成8年2月の検査で再発を確認し、平成8年4月30日再入院する。

  前回と同じ治療では治らないので末梢血肝細胞移植を行い、8月30日退院し、2週間に一度の検査通院から4週間に一度の通院になり、約7年が経過した。
  
7年が切れ目なので、快気祝いを行いました。
よくここまで来たなあと言うのが実感です。仕事にも復帰し家族と一緒に健康で暮せる幸せを痛感している今日この頃です。

3.約8年半がたち 平成17年2月1日 FDG-PETの検査を行い。2月5日検査結果を聞きに行く。 その結果 良好で異常なし。担当医はこれで大丈夫ということで この治療を終わりにする。 ということになった。

これで完治だ。 悪性リンパ種 が判ってから約9年半長かったな!
色々と辛い事有ったが 全てこれで終わりだ。  万歳、万歳!!

http://www.home.cs.puon.net/usagi-mimi/